292、体の歪みについて

こんにちは!

再生整体 輪(りん)の樋口です。

 

今回は体の歪みについてです。

 

 

体の歪みについて理解するには先に拮抗筋の理解が必要です。

 

 

拮抗筋(きっこうきん)とは、筋肉運動の際に反対の動きをする筋肉のことである。

Wikipediaより

 

 

上記のように拮抗筋とは、どこか特定の筋肉の名称ではなく概念です。

 

 

例えば肘を曲げる時、上腕二頭筋が縮んで上腕三頭筋が伸びます。

 

関節を曲げるときに縮む筋肉が屈筋で、その時に伸びる筋肉が伸筋です。

 

この屈筋と伸筋は同時に作用し、互いにバランスを取り合っているので拮抗筋と呼ばれています。

 

 

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この拮抗筋の考え方を取り入れますと、猫背で肩が前に出ている原因が「背中が丸くなっているから」だけではないことがわかります。

 

肩の部分の筋肉である三角筋の前方部分が縮んでいるのか、

肩甲骨の烏口突起に付着している小胸筋や上腕二頭筋(短頭)、烏口腕筋が縮んで前に引っ張られているのか、

上腕骨に付着している大胸筋が縮んで前に引っ張られているのか、

上腕骨に付着している広背筋や大円筋、小円筋、棘上筋、棘下筋などが伸びて前に押し出しているのかなど、原因は様々です。

 

 

そしてこれは上半身の歪みも同様です。

 

上半身を前に倒す時(屈曲)に使うのは、腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋です。

 

逆に後ろに倒す時(伸展)に使うのは、脊柱起立筋、腰方形筋、多裂筋です。

 

上半身を横に倒す時(側屈)に使うのは、外腹斜筋、内腹斜筋、腰方形筋、脊柱起立筋です。

 

上半身を捻じる時(回旋)に使うのは、内腹斜筋、外腹斜筋、脊柱起立筋、回旋筋です。

 

 

これらのどれかが、「縮んで伸びない状態」又は「伸びて縮まらない状態」で固定された時、体の歪みや捻じれとなるのです。

 

 

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骨を動かして歪みを元に戻しても、筋肉(筋膜)がほぐれていないとすぐ元に戻ってしまいます。

それは、骨の歪みの原因が筋肉(筋膜)のコリだからです。

 

筋肉(筋膜)のコリをほぐしても元に戻ってしまうのは、コリが生まれた原因を繰り返すからです。

同じ姿勢が続いたり、同じ動きを繰り返すとコリが発生しやすいので生活習慣の見直しが必要です。

 

 

ほぐれた状態を長続きさせる為には、一日の始めにはしっかり体を動かして準備態勢を作り、一日の終わりには軽く体を動かしてコリをほぐしてから寝るといいです。

そうしますと睡眠の質が高まり、寝ている間に体が元に戻ろうとしてくれます。

 

「毎日しんどくて体操ができない」という気持ちはよくわかります。

しかし何もしないで寝ると、眠りの質がよろしくないので疲れが溜まっていってしまいます。

朝と夜の体操が疲れを流してくれるのでいい習慣を取り入れることは健康管理には必要です。

 

そういう習慣をされている方は例え体のどこかに痛みが出ても、改善まで短時間で済みますし、再発の可能性は低いです。

 

 

体の歪みは血管の歪みに繋がり、血管の歪みは血行不良に繋がり、血行不良は体調不良に繋がります。

ご自身で体操ができない方はまず整体をご活用して頂き、徐々にできることを増やしていくのがよろしいと思います。

 

体の歪みを改善するほぐし方は拮抗筋を知ることが必要で、健康維持には自力と他力の両方が必要です。