290、唾液と腸と免疫について

こんにちは!

再生整体 輪(りん)の樋口です。

 

今回は唾液と腸と免疫についてです。

 

2021年8月現在、COVID-19が未だ猛威を振るっています。

厚生労働省の発表では重症化する人や死亡する人の割合は減ってきているそうですが油断はできません。

 

 

 

免疫については以前に一度「免疫について」の中で書いているのですが、今回は対策も合わせてまとめました。

 

まずは「必要以上に恐れる必要がなくなってきた」ということを知ってもらうために厚生労働省のホームページより重症化する人や死亡する人の割合をお借りしました。

 

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重症化する割合や死亡する割合は以前と比べて低下しており、2020年6月以降に診断された人の中では、

・重症化する人の割合は 約1.6%(50歳代以下で0.3%、60歳代以上で8.5%)、

・死亡する人の割合は 約1.0%(50歳代以下で0.06%、60歳代以上で5.7%)となっています。

 

厚生労働省 (2021年8月版) 新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識

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重症化する人は体内でサイトカインストームが起こっているそうです。

 

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免疫細胞がウイルスと戦うために作るサイトカインが、制御不能となって放出され続ける「サイトカインストーム」が起こり、自分の細胞まで傷づけてしまう現象が起こっています

 

サイトカインストームは高齢者や基礎疾患のある人で起こりやすいことが経験的にわかっています。このことは、免疫力が健全であることが、サイトカインストームを起こさないために重要であることを示唆しています。

 

免疫について 自然免疫応用技研株式会社

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免疫力が健全であることが大切ということが明らかになってきたようです。

では、免疫力が健全になるためにはどうすればいいか?ということをこれから紹介していきます。

 

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乳酸菌B240研究所によりますと、免疫の仕組みは「防御」と「攻撃」の2段階とのこと。

 

第一段階 防御=「粘膜免疫」

目、鼻、口、腸管などの粘膜

中でも「腸」は、最も重要な免疫器官。

 

第二段階 攻撃=「全身免疫」

熱が出るのは、熱に弱いウイルスを叩くため。下痢は、敵を体外に早く排出するためで、これらも免疫反応の一種。

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まずは、

粘膜免疫の立役者「IgA」抗体

を見ていきます。

 

上記サイトの中に

IgAが多く存在する部位はココ!

という図があります。

 

 

 

この中でまず注目したいのは唾液です。

 

 

耳下腺性唾液 15~319

唾液     194~206

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合計     209~525

 

 

他の部位と比べて日常、「自分一人で」「すぐに」「わりと簡単に」対応できる場所で、なおかつ「IgAがそこそこ多い」といった点でまずは唾液に注目です。

 

 

粘膜免疫を活発にするためにIgAを多く分泌する必要があります。

そのためには唾液がしっかり出るようにしておく。

 

唾液を出すためには酸っぱい物をイメージするといいのですが、周辺の筋肉がこっていると出にくくなってしまいますのでアゴ周りの筋肉にも柔軟性が必要です。

そのため、耳の下(耳下腺)や顎のエラの下(顎下腺)をほぐしたり、普段の食事の時、左右の歯で均等にゆっくりとよく噛むことをお勧めします。

 

 

食事の時、顔が下や左右を向いたままですと、その方向の筋肉ばかり使い続けることになります。

例えば、テレビが右側にあって顔が右を向いたまま右の歯ばかりで噛んで食事をしていると、右の首やアゴ周りばかりを使い続けることになるので偏った疲れ方をしてしまいます。

それが歪みに繋がりますし、同じ筋肉ばかり使っていると疲弊してこっていきます。

筋肉がこると血行が悪くなり唾液の分泌にも悪影響が出てしまいます。

 

 

正面を向いてゆっくりとよく噛めば唾液がしっかり出る上に、胃に運ばれる食べ物が細かく砕かれ、消化を担当する内臓の負担を軽減することにも繋がります。

 

 

それと、あいうべ体操もお勧めです。

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あいうべ体操のやり方は、次の4つの動作を順にくり返します。声は出しても出さなくてもかまいません。

(1)「あー」と口を大きく開く

(2)「いー」と口を大きく横に広げる

(3)「うー」と口を強く前に突き出す

(4)「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす

(1)~(4)を1セットとし、1日30セットを目安に毎日続けます

 

あいうべ体操 福岡のみらいクリニック

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あいうべ体操は元々、口呼吸を鼻呼吸に改善するために考案されたようですが、口周りや舌をしっかり動かすのでアゴ周辺の筋肉の柔軟にもなってとてもいいと思います。

 

 

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次は【「腸」は、最も重要な免疫器官】ということで腸に関してです。

 

 

空腸分泌液   32~276

結腸分泌液 240~827

腸管分泌液 166

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合計      438~1269

 

 

腸の分泌液をしっかり出すためにはどうすればいいか。

こういう話を聞いたことがあるでしょうか?

 

風邪の時に食欲が出ない場合は無理して食べない方がいい。

その理由は、無理に食事をすると胃や腸は消化活動をするために免疫細胞を増やす活動ができなくなるとのこと。

 

このことに関して詳しくは、

風邪対策の新常識!「食べないと治らない」はホント?

をご覧ください。

 

上記のように、体内の事は脳が優先順位を決めて指令を出しています。

それに加えてMMC(伝播性消化管収縮運動)という言葉があります。

 

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MMC(伝播性消化管収縮運動)とは、

空腹時には、お腹が鳴ります。

このとき、腸内でなにが起こっているのかというと、腸管が大きく収縮し、散らかった腸内をおそうじしています。

これを「MMC(伝播性消化管収縮運動)」といい、殺菌性のある消化液が悪玉菌を処理し、環境を整えているのです。

新しい腸の教科書 健康なカラダは、すべて腸から始まる  (著)江田証

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昔から「腹八分目に医者いらず」と言われております。

最近では「腹七分目」とも言われております。

それくらい健康のポイントは「食べ過ぎない」ことにあるようです。

 

 

つまり食べ過ぎると消化するのに時間やエネルギーを使ってしまい、免疫や腸内洗浄にまで手が回らない、ということでしょう。

 

ですので腸の分泌液をしっかり出し、腸内を正常に保ち免疫が活躍するためには、

・食べ過ぎないことで胃腸の負担を減らす。

・空腹時間を設けることで腸内洗浄の時間を作る。

これらが必要です。

 

 

 

それと、腸と言えば最近は脳腸相関という言葉もあります。

 

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脳腸相関とは、生物にとって重要な器官である脳と腸がお互いに密接に影響を及ぼしあうことを示す言葉です。

腸に病原菌が感染すると、脳で不安感が増すとの報告があります。

ヤクルト中央研究所 健康用語の基礎知識

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免疫といえば腸。

そして、脳と腸は相関関係にありお互いに影響し合っている。

つまり考え方(脳)が腸に影響し、免疫にも影響するという繋がりも見えてきます。

ですので怒りを持ち続けていたり、怖れ過ぎたりしていると免疫力の低下に繋がりかねないということです。

 

必要な対策をして、日々の生活を自分の意思を持って暮らすことが大切です。

嫌なこともイヤイヤするより、自分の意思で「さあやろう」と思って行動すると体に元気が出てきます。

 

 

それとリラックスするためには呼吸法もお勧めです。

 

吸った時間の倍の時間をかけて息を吐きます。

吸う時間を1とすると吐く時間を2とします。

例えば3秒かけて息を吸えば、6秒かけて息を吐きます。

 

ヨガや気功体操などでも「呼吸」は基本であり大切な要素です。

 

 

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こういった対策をしていても熱が出る可能性もあります。

その場合はこちらを覚えておいて頂きたいです。

 

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感染症にかかったときに熱が出るのは、病原体の活動を抑制し、免疫細胞の働きを活発にするため。下痢をするのは、病原体の侵入によって炎症が起きたとき、悪いものをいち早く体外に出すためで、いずれの症状も免疫が機能することで起こる反応です。

乳酸菌B240研究所

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ですので、熱や下痢の症状が出たからといって、症状を止めるための薬を自己判断で飲まない方がいいということです。

 

今日現在(2021.8.25)自治体によってはCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の疑いがあっても救急車で搬送してもらない可能性があるようです。

今、熱が出た場合どうしたらいいか?事前に自分の住んでいる地域のことを調べておくのが良さそうです。

 

 

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まとめますと、

 

1、細菌やウイルスを体内に侵入させないために、マスクや手洗い、うがいをする。

2、仮に細菌やウイルスが体内に入っても粘膜免疫が活躍できるように、普段から唾液や腸の分泌液がよく出るような生活を心がける。

3、仮に細菌やウイルスが体内に入ってしまい熱や下痢が出ても、自己判断で薬を飲んで無理に症状を止めない。可能なら原因を特定するため病院へ行きましょう。