はじめに
当院では体に痛みや不調がある場合まずは病院での検査をお勧めしています
今回腰痛対策の体操を取り上げますが脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニア、腰椎すべり症など骨や椎間板に異常が出て痛みが発生してる場合は体操(自力)より先に安静や整体(他力)が必要です
病院の検査で原因がわからない場合は当院やこちらの記事がお役に立つかも知れません
ですが運動の種類や適量は人によってさまざまです
書いてある体操を実践する場合は慣れるまで「物足りない程度」にしてください
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タイプ1 力仕事
製造業や運送業など筋肉を酷使される方の腰痛の原因は筋肉の固さであることが多いです
全身固い人が多いですが特にガチガチになってる場所があります
こういう方は「どの姿勢でも痛い」ですとか「夕方になると痛くなってくる」という方が多いです
タイプ1の場合全身の筋肉をほぐしますが特に固いところを重点的にほぐして発痛物質を流す必要があります
そのためには筋肉を動かします
筋肉を動かすというのは伸縮を繰り返すということです
ですので筋肉の固い部分をほぐしてから動かします
ご自身でできる対策も体を動かすことです
「体は仕事で動かしている」と思われるかも知れませんがいつも使っていない部分を動かして体全体のバランスを整えることが必要です
ラジオ体操をかなりゆっくりすると全身をバランスよく使えます
それと筋肉は鍛えた後は緩める必要があります
筋肉を鍛えたまま寝るのではなく緩めてから寝ると痛みが出にくい体になっていきます
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タイプ2 座り仕事
デスクワークなど座ってる時間が長い方の腰痛は大腰筋と腰方形筋、広背筋が委縮して固まってることが多いです
「長時間座ってると腰が痛くなってくる」ですとか「座ってて立つ時に腰が痛い」という方はまず大腰筋を疑います
この場合は特に股関節周りを確認します
多くは足首まで影響が出ていますので腰や股関節、足などをほぐして動かします
それとデスクワークの方は腕を前に出しっぱなしにする姿勢が多いです
その場合広背筋も疲弊します
腹筋や背筋が弱ってくると上半身の重みを支えきれずに腰方形筋や広背筋が下がってきます
それが原因で腰椎を圧迫することもありますので腰方形筋や広背筋は上げるようにほぐします
ご自身でできる対策は上半身はバンザイをして下半身は片足ずつ前後にふるのがいいと思います
両手をバンザイすることでお腹、腰周りの筋肉を上部にストレッチすることになり足を伸ばして前後にふることで大腰筋の運動になります
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タイプ3 しゃがむことが多い
畑作業や雑草抜き、床の拭き掃除をした方などしゃがむ姿勢を長時間した方は骨盤の歪み(前傾が多い)と足首とスネの固さが腰痛の原因になることがあります
こういう方は「横向きに寝ると楽だけどそれ以外は立ってても座ってても上向きに寝ても痛い」という方が多いように感じます
この場合は足首や足のスネをしっかりほぐして骨盤の傾きを改善します
ご自身でできる対策は長時間しゃがまないこと
しゃがんだ後は膝を伸ばしてしっかり立つこと
その時は丹田(おへその少し下)を真上に持ち上げるイメージをしながら直立してもらいその状態でしばらく深呼吸してください
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タイプ4 立ち仕事(同じ姿勢が続く)
立ち仕事で同じ姿勢が続く方の腰痛は「フトした時に痛くなる」という方が多いように感じます
ずっと同じ姿勢が続くとその筋肉は疲弊します
筋肉が疲弊し過ぎて自重を支えられなくなってきて局所に負担がかかって痛みが出るのだと思います
ですのでこういった方には筋肉を上げるようにしながら動かします
対策は休息と適度な運動が必要です
それと「同じ箇所に負担がかかる姿勢」を変えるように意識されるといいと思います
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タイプ5 特に何もしてない(同じ姿勢が続く)
家で過ごすことが多い方の腰痛は「何をしなくても痛い」という方が多いように感じます
この場合の原因は血行不良が多いです
「何もしなさ過ぎ」ということは筋肉を動かしませんので血行が悪くなります
ほぐすというより流すようにすると腰痛が改善していきます
それと筋肉を使わない方は筋力が落ちていきます
すると疲弊の時と同じように自重を支えられなくなってきて局所に負担がかかって痛みが出る場合もあります
その場合は筋肉を鍛える方向に動かした後 上半身を上げるようにします
血行不良にしましても筋力低下にしましても対策は適度な運動が必要です
いい姿勢を意識するだけでも抗重力筋(姿勢維持筋)を使うことになりますので筋トレになります
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