276、改善例「50代女性」左肩甲骨の痛み改善

初めは腰痛でご来院頂いた方ですが何度か来て頂いている内に「左腕を前に出すと左の肩甲骨が痛い」という症状もおっしゃいました

下向きで寝てもらって肩甲骨周辺をほぐそうとするけどほぐれません

 

胃の裏が固かったので「冷たい物は好きですか?」と聞くと「好きではないし冬は冷え性だから普段はなるべく飲まないようにしている でも気温が30度くらいになってくると欲しくなる」とのことでした

体温を下げる機能が弱っているんだと思い聞くと「汗は頭しかかかない」とのことでした

 

 

「背中の痛みはたぶん胃から来ている」と思い上向きになってもらい胃から触ることにしました

しかし胃をほぐそうとするけどほぐれません

 

 

左の鼠径部によく気が入りましたのでその原因を探しますと左足首にテーピングがしてありました

お聞きすると「4日前にヒールでけっこう歩いた」とのこと

左足首をほぐして鼠径部を流してみぞおちをほぐして小胸筋を上げるとようやく胃がほぐれました

 

 

この時点で一度座ってもらい左腕を前に出して肩甲骨の痛みをチェックすると痛くなくなっていました

それとこれはお聞きしてなかったのですが「上を向くと首が痛かったのが治った」とのことでした

 

残り30分の時点、また下向きに寝てもらい足から頭まで(特に腰)をほぐして残り7分で上向きに

気になるところをお聞きしたけどなかったので足をほぐして終了しました

 

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途中「左肩甲骨の痛みは胃からもきてます」とお伝えすると「最近食欲がない」という話になりました

本人は肩甲骨の痛みと胃の不調が関係ないと思っていたので話が出てこなかったんだと思います

 

 

その後、自分の考えをお伝えしました

「体の熱を下げるために冷たい物が欲しくなるのでしょう 本当でしたら熱は汗をかいて逃がせたらいいのですが」

と言うと「頭からはよくかきます」とのこと

 

この話は何人かからお聞きしていましたので調べてみました

 

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体温が上がり過ぎないよう一定に保つために汗をかくことを「温熱性発汗」といいます

汗が蒸発する時の気化熱によって体が冷やされるのです

 

しかし男女ともおおむね50歳以上になると発汗機能が低下し汗をかきにくくなるようです

汗腺そのものや神経の機能が低下することにより中枢から遠い足のほうから発汗機能が衰えていくとのこと

 

ご年配の方でたまに「汗かきになった」と言う方がいますが、お聞きするとほとんどが頭からだけ汗をかいています

他の発汗できなくなった部位は気にならず、まだ発汗機能のある頭からだけ汗が出るため「汗かきになった」と思うようです

 

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ただこれも「加齢のせい」だけで諦めてはいけません

なぜ発汗機能が衰えるか?

 

それは使わないからです

運動不足やエアコンに頼ることにより発汗機能を使う機会が極端に減ったことが衰えた原因と考えられます

 

対策は軽い運動で発汗機能を高めます

有酸素運動がいいです

 

それと発汗を調節する働きがあるイソフラボンを含む大豆食品(豆腐や納豆)を食べることも大切です

 

暑くなってしまってから急な運動をすると危険ですので普段から大豆食品を食べて涼しい季節から徐々に運動の習慣を取り入れていくのがいいと思います

 

健康に良い習慣を!